このレッスンでは、ドラッグ操作でパララックス効果を表現するインタラクションのつくり方を解説します。
Adobe XD を起動し、「ファイル」→「開く」からダウンロードしたサンプルファイルを選択して「開く」をクリックします。ファイルが開くと、動画と同じサンプルが表示されます。
スクロールの各段階を作成
今回作成するのは、画面をスクロールすると「About」のセクションにパララックスアニメーションが再生されるインタラクションです。
シリーズ第1回で作成した、イントロ終了後のアートボードの全レイヤーを選択して、グループ化します。この状態では、「About」のセクションがビューポートの下に隠れています。
イントロ終了後のアートボードを複製し、「参加する」ボタンと「ページトップ」ボタンをグループの外に移動して、不透明度を100%にし、「スクロール時に位置を固定」をチェックします。次に、レイヤーのグループを選択し、プロパティインスペクタのYのフィールドに-768pxを入力します。すると、各セクションがビューポートの高さ分だけ上に移動して、「About」のセクションがビューポート内に表示された状態ができます。
続けて、このアートボードを複製し、レイヤーグループのYのフィールドに-1536pxを入力します。すると各セクションがさらに上に移動して、「About」のセクションがビューポートの上に隠れた状態ができます。
パララックスの各段階の見た目を作成
まず、「About」のセクションがビューポートの下に隠れている状態のアートボードを変更します。「About」のセクションのテキストと山のイラストを下に移動し、雲のイラストを外側に移動します。これがパララックスアニメーションの開始時の状態です。ここで移動する距離が大きいほどパララックスの効果が出やすくなります。
「About」のセクションがビューポートに表示されているアートボードは変更せず、そのままにします。これは、パララックスアニメーション終了時の状態です。
最後に、「About」のセクションがビューポートの上に隠れているアートボードを選択し、雲のイラストを左右に移動します。
パララックスアニメーションの設定
プロトタイプモードに移動して、ドラッグ操作で画面をスクロールするとパララックス効果が再生されるように設定します。
ドラッグ操作用にアートボード上にはアートボードと同サイズの透明な長方形「drag-area」が配置されています。インタラクションはこの「drag-area」に設定します。
「About」セクションがビューポートの下に隠れているアートボードを選択します。そして、「drag-area」を選択し、トリガーに「ドラッグ」、移動先に「About」セクションがビューポートに表示されているアートボードを指定します。
次に、「About」セクションがビューポートに表示されているアートボードの「drag-area」を選択し、トリガーに「ドラッグ」、移動先に「About」セクションがビューポートの上に隠れているアートボードを指定します。
これで3つのアートボード間をドラッグ操作で行き来できるようになります。
ページトップに戻るインタラクションの設定
「ページトップ」ボタンにもインタラクションを設定します。このボタンはコンポーネント化されているため、メインコンポーネントにインタラクションを設定すると、すべてのアートボードの「ページトップ」ボタンに同じ設定が反映されます。
任意の「ページトップ」ボタンを選択して右クリックし、「メインコンポーネントを編集」を選択します。表示されたメインコンポーネントを選択して、青い矢印をクリックします。トリガーに「タップ」、アクションの種類に「自動アニメーション」、移動先にイントロ終了後のアートボード、イージングに「イーズアウト」、デュレーションに「0.6秒」を指定します。
プレビューして動きを確認
「About」のセクションがビューポートの下に隠れているアートボードを選択した状態で、ワークスペース右上の「デスクトッププレビュー」ボタンをクリックし、プレビューウィンドウを開きます。すると、ドラッグ操作によるパララックス効果を確認できます。